施行事例
八ヶ岳の家
敷地は八ヶ岳中腹に位置し、そこは音の消えた、一面が銀世界の場所でありました。
この非日常的空間から必要にして十分な機能と敷地を活かした眺望空間を創造する事を意図しました。
まず、外壁タイルには表面及び形に統一性のあまり無いブリックタイルを採用する事により動きのある操作をし、地形や木立、陽の光と呼応させ、角度により差し込む陽の光と映し出される影によって、さまざまな表情が作り出される事を期待しました。
建物の谷側の部屋を吹き抜け空間とし、上段、下段と7枚連窓の窓よりリビングからデッキへさらにそのまま風景の中へと抜けていく視界の流れを計画しました。
リビング、デッキと続く広がりのある空間には四季の彩りが直接現れることが想定出来る様にし、また、中枢となる吹き抜け空間には、太陽の光が、時には月の光が差し込みその光は床に当り色を帯び拡散することもあれば壁に当り規則的に反射し、又、夜明と夕暮れ、夏の日中の鋭い日差しと冬の陽だまり、揺れる木漏れ日と静寂な青白い月光、日によって、季節によって、光はその強度や角度や、移ろい方を変えてゆくでしょう。
自然に囲まれた環境の中、人間の持つ五感全てを使って感じられる事の出来る心地よさという感覚が作り出されたと思います。
この建築現場で八ヶ岳中腹の1年間を体験することができ、芽吹きの春、爽やかな夏、紅葉の秋はもちろんですが、静かな冬は魅力的でした。
そんな四季を満喫して頂ければ幸いと思います。
八ヶ岳の秋は短く、そして冬は長く厳しい、建ち上がった建物はその四季感を纏いながら四季を愉しむ生涯のパートナーとなって行くことでしょう。













